【完全ガイド】空き家の放置リスクからよくあるトラブル・片付け手順まで徹底解説!

空き家を抱えることになったきっかけは、人それぞれです。相続、引っ越し、施設への入所、いずれも突然訪れるもので、片付けや管理が後回しになりがちです。しかし、放置された空き家は老朽化や治安の悪化、近隣とのトラブルを招くリスクが高く、早めの対処が重要です。

しかし、「どこから手を付ければよいのか」「業者に頼むべきか」など、悩みや不安を抱える方が多いのも事実。
この記事では、空き家片付けの基本から手順、よくあるトラブルとその予防法、信頼できる業者の選び方までを分かりやすく解説します。
東京都・千葉県・埼玉県で空き家をお持ちの方にとって、きっと参考になる内容です。

この記事でわかること

  • 空き家片付けが社会的に注目される背景と現状
  • 空き家を放置することで起こる主なリスク(老朽化・火災・治安悪化・近隣トラブル)
  • 空き家片付けを始めるベストなタイミングと判断ポイント
  • 空き家片付けの基本ステップと実践方法(仕分け・修繕・管理・活用)
  • よくあるトラブル事例とその回避策(親族間の対立・貴重品や残置物の扱いなど)
  • プロに依頼するメリットと地域密着型サービスの活用方法
  • 片付けを始める前に準備しておきたいこと・心構え
目次

空き家片付けが注目される理由とは?

近年、「空き家の片付け」が社会的にも個人レベルでも大きな関心を集めています。その背景には、高齢化の進行や相続問題の増加、住まいの変化など、複数の要因が重なっています。この章では、空き家問題が注目される理由と、なぜ早めの対策が必要なのかを分かりやすく解説します。

増え続ける空き家問題の現状

総務省の統計によると、日本国内の空き家数は年々増加しており、特に地方都市や郊外では深刻な課題となっています。2023年の調査では、全国の住宅のうち約14%が空き家であり、その数は848万戸を超えています。

この増加の背景には、以下のような社会的要因があります:

  • 相続後に誰も住まなくなった家が放置されている
  • 高齢者が施設に入所し、元の家が空き家になる
  • 地方から都市部への人口移動による住宅の余り

このように、空き家は「個人の問題」ではなく「社会全体の問題」になりつつあります。

高齢化・相続・都市集中が背景にある

空き家の増加には、主に3つの大きな背景があります。

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項目一般的な清掃
高齢化の進行高齢者世帯の増加により、施設への入所や入院をきっかけに空き家化するケースが増えています。家主が高齢のため片付けが困難で、そのまま放置されることも多いのです。
相続問題の複雑化「相続はしたけれど、誰も住まない・使わない」という理由で放置される家が増えています。特に兄弟姉妹など複数の相続人が関係する場合、話し合いが進まず、空き家のまま長期間放置されてしまう例も少なくありません。
都市集中と地方の過疎化若者の都市部への移住が進み、地方では空き家が増え続けています。実家を相続しても、遠方に住んでいるため管理片付けが難しいという悩みを抱える人も多くいます。

こうした現状を踏まえると、空き家を放置せず、早めに片付けや管理を始めることが非常に重要です。次章では、「空き家を放置するとどんなリスクがあるのか?」について詳しく見ていきましょう。

空き家を放置するとどうなる?リスクを知っておこう

空き家をそのままにしておくと、見た目以上に深刻なリスクが発生します。老朽化災害リスクだけでなく、法律的なトラブル税負担にもつながるため、「空き家を放置しないこと」が非常に重要です。この章では、空き家を放置することで起こりうる具体的な問題を分かりやすく解説します。

老朽化による倒壊・火災リスク

空き家は、住人がいないため日常的なメンテナンスが行われず、建物の劣化が急速に進みます。
屋根の崩落、外壁の剥がれ、窓ガラスの破損などが放置されると、やがて倒壊や漏電による火災のリスクが高まります。

  • 建物が急速に劣化し、屋根や外壁の崩落が発生しやすくなる
  • 台風・地震時に倒壊し、周囲に被害を与える危険性
  • 漏電や配線トラブルによる火災の発生リスク
  • 最悪の場合、損害賠償責任を問われることも

特に台風地震などの自然災害時には、周囲の住宅や通行人にも危険を及ぼす可能性があり、損害賠償責任を問われることもあります。

治安悪化・ごみ不法投棄・害虫被害

空き家は、誰の目も届かない場所となりやすく、治安衛生面でのトラブルが起こりやすい傾向にあります。
まず、不審者の侵入や放火といった犯罪の温床になる可能性があり、特に夜間や人通りの少ない地域では注意が必要です。また、空き家周辺にごみが不法に捨てられるケースも少なくありません。空き缶や家具、生活ごみが放置されることで、悪臭や景観の悪化を引き起こします。

さらに、空き家内に湿気がこもったり、食べ残しや廃材が放置されていたりすると、害虫や害獣の発生源にもなります。ゴキブリやハエといった虫に加え、ハクビシンや野良猫が住み着くケースもあり、近隣住民への被害苦情につながることも。

近隣住民とのトラブルに発展するケース

実家が空き家のままなんですが…特に誰かに迷惑かけてるわけじゃないし、今はまだ放っておいても大丈夫ですよね?

熊田

実は、それが一番危険なんです。空き家は、ただ“人が住んでいない”というだけで、周囲に大きな影響を及ぼすことがあるんですよ。

えっ、たとえばどんなことですか?

熊田

たとえば、以下のようなケースがあります。

空き家によって悪臭・景観の悪化・動物被害などが発生すると、近隣からの苦情が増え、トラブルへと発展することも少なくありません。

「誰も管理していないから仕方ない」という姿勢では通用せず、所有者には適切な管理責任があるとされます。
場合によっては、民事訴訟に発展するケースもあるため、無視は禁物です。

空き家片付けのタイミングとベストな進め方

空き家片付けを始めるにあたって、実は「いつ動くか」がとても重要です。
先延ばしにしてしまうことで劣化が進み、手間コストも膨らむケースが多く見られます。
この章では、片付けを始める最適なタイミングと、その判断ポイントをわかりやすくご紹介します。

今がチャンス?片付けに最適なタイミングとは

空き家片付けは、「いつかやらなきゃ」と思っていても、なかなか重い腰が上がらない作業です。
しかし、片付けには動きやすいタイミングがあります。このタイミングを逃さずに行動することが、心の負担も作業の効率も大きく変えるポイントになります。

ここでは、片付けに最適な5つのタイミングをご紹介します。

  • 親が施設に入所した直後
  • 相続手続きが終わったあと
  • 固定資産税の通知が届いたとき
  • 年末年始お盆など、家族が集まるとき
  • 近隣からの苦情通報があったとき

片付けは「暇になったら」ではなく、「動きやすい今」ベストタイミングです。

ライフイベント別に見る片付け判断ポイント

空き家片付けは、何となく始めるよりも、「今この状況だからこそやるべき」というライフイベントに合わせた判断が非常に効果的です。
ここでは、最適なタイミングに、どのような対応をいつすればよいかを整理した表でご紹介します。

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ライフイベントベストな対応タイミング理由・ポイント
親が施設に入所・長期入院した入所・入院後、1〜3か月以内に動き出す家の持ち主がいない今が整理の好機。物の所有者本人と相談できる貴重なタイミング
相続手続きが完了した名義変更後、できるだけ早く所有者が決まり、今後の処分や活用がスムーズに決められる
実家の空き家に住む予定がない気づいた時点で速やかに片付け計画を立てるそのまま放置すると管理コストや劣化リスクが増大
固定資産税通知が届いた税金の支払い前に管理・処分を検討「払い続けるか、売却・解体するか」を見直す良いタイミング
家族が集まる(年末年始・お盆)集まる前に話題にし、当日に意見をまとめる直接顔を合わせられる場で方針を共有しやすい
近隣からの苦情や通報通報を受けた直後、できるだけ早急に対応苦情が増えると行政指導や法的トラブルに発展する可能性もあるため、迅速な対処が必要

「あのときやっておけばよかった」よりも、「あのとき動いてよかった」と思えるように。
片付けは先延ばしがトラブルのもと。判断のきっかけが来たら、迷わず一歩を踏み出しましょう。

始めどきチェックリストで自己診断

「空き家を片付けなきゃとは思っているけど、まだ大丈夫かな……」
そう迷っている方のために、今が動き出すべきタイミングかどうかを判断できるチェックリストをご用意しました。

  • 空き家が半年以上無人状態になっている
  • 家の中が当時のまま手つかずになっている
  • 外観(屋根・壁・庭など)に明らかな劣化がある
  • ご近所から「草木が伸びてる」「臭いがする」などの指摘があった
  • 固定資産税の支払いが家計の負担になってきた
  • 相続人同士で空き家をどうするかまだ話し合えていない
  • 中にある荷物の内容を把握できていない
  • 片付けのことを考えると気が重くて手をつけられない

チェックリストのうち、1〜2個程度が当てはまった方は、まだ深刻な問題は起きていないものの、片付けの準備を始める良いタイミングです。
たとえば、家族が集まる帰省の機会などを活用して、空き家の現地確認や今後の方針について話し合ってみましょう。

一方で、3個以上が当てはまった場合は、すでに放置リスクが現実化し始めている可能性があります。建物の劣化や近隣トラブル、税金の負担など、対応を先延ばしにすると問題が深刻化する恐れがあります。
この段階に来ている方は、できるだけ早く片付けを本格的に進めることをおすすめします。

「最初は“まだ大丈夫”と思っていたけど、気がついたら虫や雨漏りが…。
もっと早く動いておけばよかったと後悔しています。」(60代女性・東京都)

空き家片付けの基本ステップと実践方法

片付け作業の前半で、家の中の整理不用品の処分がひと通り終わったら、次に考えるべきなのは、「この空き家を今後どうしていくか?」ということです。

ここからは、片付け後の流れとして大切な修繕やメンテナンス、そしてその後の管理や活用方法について、わかりやすくご紹介していきます。

修繕・メンテナンスを行う

片付けが一通り終わった後、室内外を見直してみると、経年劣化が進んでいる部分が見つかることがあります。
そのままにしておくと、売却賃貸難しくなったり、近隣に迷惑をかけたりするリスクがあります。

  • 屋根・外壁のひび割れ雨漏り
  • 水回り(蛇口・排水)のサビ・詰まり
  • 窓・玄関扉の建てつけの悪さ
  • 室内のカビ・シミ・腐食
  • 害虫・害獣の痕跡や糞尿被害

修繕も済んで、家の中はきれいになりました。これで一安心ですね!

熊田

ここで終わりではありません。実は片付けの後こそ大切で、これからはその空き家をどう管理し、どう活用するかを決める段階に入るんです。

管理・活用方法を決める

最後のステップは、片付けた空き家を今後どう扱っていくかを決める段階です。
ここを曖昧にしたままだと、またすぐに放置空き家に戻ってしまいます。

  1. 自分たちで管理する
    → 月1回程度の見回り・換気・清掃などが必要。現地に近い場合は比較的現実的です。
  2. 空き家管理サービスを利用する
    → 定期点検・通風・郵便受けの整理などを代行してくれる。遠方在住の方におすすめ。
  3. 売却・賃貸する
    → リフォーム後の売却・投資向けの活用など。相続人同士で方針を一致させておく必要あり。
  4. 解体・土地活用
    → 空き家の状態が悪い場合は、解体して駐車場や家庭菜園に活用するケースもあります。

片付けはゴールではなく、新しいステージのスタートラインです。
活用の有無にかかわらず、「放置しない仕組み」を作ることが、将来の負担を大きく減らすポイントになります。

空き家片付けでよくあるトラブルとその対処法

空き家片付けは、単なる清掃や不用品処分にとどまりません。相続や家族関係、法律的な問題が複雑に絡み合うため、トラブルに発展するケースが少なくないのです。ここでは、実際によく起こる3つの代表的なトラブルと、その回避・解決方法について解説します。

親族との意見の食い違い

空き家片付けで最も多いトラブルが、親族間の意見の対立です。

  • 思い出の品だから残したい
  • 荷物を早く処分して売却したい
  • 解体して土地を活用すべきだ

このように、意見が食い違い話し合いが進まないケースは珍しくありません。特に相続が関わる場合、利害が複雑に絡み合うため、片付けが数年単位で止まってしまうこともあります。

貴重品や権利関係の問題

空き家片付けでは、通帳権利書などの貴重品や重要書類の扱いが大きなトラブルの原因になります。相続人の誰が管理するかで意見が分かれたり、所有権が複雑で決定権が不明確な場合、作業が進まないこともあります。
これを避けるには、片付け前に貴重品を丁寧に確認・仕分けし、相続関係の不明点は司法書士や弁護士に相談して整理しておくことが大切です。

残置物の処分と責任問題

空き家に古い家具や家電がそのまま残っているんですけど、全部まとめて処分してもいいですよね?

熊田

実はそれが一番危険なんです。残置物は“ただのゴミ”ではなく、法律的には所有者の財産とされるんですよ。

空き家に残された残置物は法律上「財産」とされ、処分には注意が必要です。
処分の際は、必ず関係者の合意を取り、写真やリストで記録を残すこと、必要なら専門家に相談することが大切です。これにより、後々の争いを防ぐことができます。

  1. 相続物件:相続人全員の同意が必要。一人で判断すると親族間のトラブルに発展。
  2. 賃貸物件:処分責任はオーナーにあるが、費用は入居者や保証人に請求できる場合も。
  3. 売却予定の空き家:現所有者が責任を持ち、売却前に整理しておくことが必須。

親族間トラブルを防ぐための対処法

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対処法内容効果
事前にゴールを共有する「売却」「賃貸」「管理目的」など、片付けの方向性を最初に話し合う家族全員が同じ目的を持ち、不要な衝突を避けられる
第三者を交える司法書士・遺品整理士など専門家に相談する感情的にならず、冷静で公平な判断ができる
ルールを決めて進める「残す」「処分」「保留」の分類基準を先に設定する個人の感情に左右されず、効率的に仕分けできる

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まとめ|空き家片付けは「放置しないこと」が最大の対策

空き家片付けは、単に不用品を処分して家をきれいにする作業ではありません。
それは、家族の思い出を整理し、これからの暮らしを前向きに進めるための大切なプロセスです。
「まだ大丈夫」と思って先延ばしにすると、老朽化や税負担、近隣トラブルなど、問題は大きくなってしまいます。だからこそ、今できる一歩から始めることが、将来の安心につながります。

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